「外資系でバリバリ働くには、まずTOEIC高得点を取らなきゃ……」
そう思って、今日も単語帳と格闘していませんか?
はじめまして。留学経験ゼロの純ジャパニーズでありながら、外資系企業で約20年働き、4回の昇進を重ねてきた者です。
今回は、私の少し変わった「TOEICスコアの変遷」と、現場で戦う中で気づいたビジネス英語の本当の伸ばし方についてお話しします。
「そんなTOEICの取り方もあるのね」と、ちょっとだけ、今の英語学習の視点が変わるきっかけになれば嬉しいです。
1. 大学時代の880点と、英会話スクールで知った「TOEICのハック」
私の英語歴のスタートは、大学時代の「880点」でした。 留学経験がない当時の大学生としては、それなりに高いスコアだと自負していました。もともと英語が好きだったこともあり、「もっと上を目指そう!」と追い込むわけでもなく、ただ英語に囲まれて話すことを楽しんでいました。
新卒で入社したのは、ビジネス英語を教える小さな英会話スクール。職種はマーケティングです。 オフィスに籠もって仕事をする日々でしたが、20人ほどいた外国人講師たちとすっかり仲良くなり、ほぼ毎日、仕事終わりに飲みに行く生活を送っていました。
ある日、飲み屋で「TOEICを教えるのがめちゃくちゃ上手い」と評判の先生に、こう聞いたんです。 「ぶっちゃけ、TOEIC 対策ってなにをどう教えてるの?」
返ってきた答えは、英語力の話ではなく「試験のコツ(ハック)」でした。 今から20年ほど前の話ですが、TOEIC特有の問題設計のクセや、効率よく解くためのテクニックの話だったと記憶しています。
面白くなって、その「ハック」を試すためだけに受験してみたところ、あっさり925点にアップ。
「なるほど、英語力そのものも大事だけど、試験対策(テクニック)も必要なんだな」と感心したのを覚えています。
2. スコアを携えて外資系へ。そこから17年間「TOEIC放置」
925点という数字を履歴書に添えて、私は外資系企業への転職を果たしました。
そして、ここからが本番です。 外資系に入社してから17年間、私はただの一度もTOEICを受けませんでした。
なぜなら、外資系の現場においてTOEICのスコアは1ミリも関係ないからです。 人事評価でスコアを聞かれることもなければ、昇進の基準になることもありません。評価されるのは100%「日々の仕事のパフォーマンスと結果」だけ。
会社は英会話スクールではありません。「英語が上手いか」ではなく、「いかに成果を出し、売上に貢献するか」がすべてです。
生き残るため、そしてあわよくば昇進するために、必死で仕事をしました。 社内調整、プレゼン、ピリついた会議、泥臭い根回し、タフな交渉——。
英語の「読む・書く・聞く・話す」のすべてが日々の業務のベースであり、圧倒的な量の英語に否応なしに晒される毎日。競争の激しい環境で、必死に英語でコミュニケーションを取り続けました。
3. 退職を意識した2022年、17年ぶりの受験で「975点」
時は流れて2022年。そろそろ退職を考え始めた頃、ふと頭をよぎりました。
「外資でめちゃくちゃ揉まれながら仕事してきたけど、今TOEIC受けたらスコア上がってるんじゃない?」
実に17年ぶりの挑戦です。 問題形式(マークシートの仕様など)を確認するために模擬試験を1回だけ解きましたが、仕事が忙しく、「ザ・TOEIC対策」のような勉強は一切しませんでした。
ほぼ行き当たりばったりの状態で挑んだ結果——
なんと「975点」を取れていました。
「TOEICの点数を取る」ことを目標に勉強したわけではありません。 ただひたすらに「仕事で成果を出すこと」に集中し、修羅場を潜り抜けてきた結果として、英語力が勝手に引き上がっていたのです。
まとめ:今、ビジネス英語をがんばるあなたへ
私が約20年の外資系生活で学んだ、最大のハックはこれです。
「TOEIC攻略」に時間を使いすぎるな。最短で現場に飛び込み、仕事に集中せよ。
英語力を伸ばす一番の近道は、「英語を使わざるを得ない環境」に身を置くことです。
まずは外資系などの英語環境に飛び込むための「必要最低限のスコア」をサクッと取る。転職したら、あとはTOEICの勉強を一度忘れて、目の前の仕事(売上、交渉、プレゼン)に全力を注ぐ。
これだけで、数年後には驚くほどの英語力が手に入っています。
とはいえ、「TOEIC ◯◯点を取る」という目標を設定すること自体は、すごく良いことです。 英語学習は成果が見えにくいため、目標がないと挫折しやすいのも事実。TOEICという分かりやすい指標を使って「努力する習慣」を作るのは大賛成です。
でも、TOEICはゴールではなく、ただの試験です。
もともと英語が好きなら、外資系のカオスな環境もきっと楽しめます(私自身、英語好きだったからこそ踏ん張れましたし、結果として4回昇進できました!)。
スコアの先にある「英語を使って仕事で勝つ面白さ」を、ぜひ体感してみてください。

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