留学経験なし、英語に苦戦しつつ外資系企業でがんばって 20 年弱。
正直、英語のプレゼンテーション自体は昔に比べてずいぶん「ラク」になりました。スライド作成もスクリプト構築もAIが手伝ってくれますしね。ちなみに、ネイティブであっても、若手であればガチガチに書いたスクリプトを思いっきり朗読することもあります。やっぱりビジネスの現場 – 語学力よりは経験が物言う世界。我々ノンネイティブは特に、最初のうちは「堂々と棒読みする」のも立派な戦略です。
中堅以上になると、スクリプトなしでストーリーボード(流れ)だけ決めて熱量高く語るほうが伝わるようになります。事前に怪しい英語表現だけメモっておけば、プレゼン本編は余裕でクリアできる。
……そう、「本編」までは。
本当に恐ろしいのは、プレゼンが終わった後のあの一言から始まる時間です。
「Any questions?(何か質問は?)」
そう、魔の質疑応答(Q&A)タイムです。
仕事の内容自体は当然ながら頭に入っているので、質問の意味さえ分かれば答えられます。しかし最大の問題は、「そもそも相手が何を言ったのか聞き取れない」ということ。早口、グローバル企業ならではのなまりのバリエーション、ネイティブの省略表現……容赦ない英語のノイズが襲いかかってきます。
「回線の調子が悪くて〜」という技(“I couldn’t hear you well, could you repeat your question?”)は、オンライン会議なら人生で1回しか使えません。2回目以降使うと「あ、この人英語聞き取れてないな」と一発でバレます。
では、質問が聞き取れなかったとき、外資系20年の筆者はどうやってスマートに切り抜けているのか?
今回、実際に使った、もしくは、使っている同僚をいっぱい見た、「バレずに生き残るQ&Aハック」を伝授します。
1. 聞き取れた「単語1つ」から仮説を立ててオウム返しする
全文は聞き取れなくても、核となるキーワード(例: Timeline, Budget, Risk)だけ拾えたら勝ちです。すかさずこう返しましょう。
- “Just to make sure I got your point, are you asking about the timeline for Phase 2?”(認識の確認ですが、フェーズ2のスケジュールについてお聞きですか?)
もし違っていれば、相手は「No, I meant…」と、より簡潔で分かりやすい言葉に言い直してくれます。 こちらが主導権を握って「確認している姿勢」を見せるのがコツです。
2. チャットに書いてもらう(Web会議限定の最強ハック)
完全に聞き逃した、あるいは発音の癖が強すぎて絶望的なときは、ZoomやTeamsのチャット欄に誘導します。
- “That’s a very crucial point. Could you type your question in the chat so everyone can see the exact details?”(非常に重要なご指摘ですね。詳細を全員で共有したいので、チャットに打ち込んでいただけますか?)
「聞き取れなかったから書いて」ではなく、「重要だから全員でログを共有しよう」というテイにすることで、プロフェッショナルな印象を保ったままテキスト化させることができます。
3. 「後で個別で」に持ち込んで持ち時間終了
どうしてもその場で理解できそうにない複雑な質問が来たら、持ち帰るのが正解です。
- “That’s a deeply insightful question. I’d like to give you a precise answer with figures, so let’s take this offline after this meeting.”(鋭いご質問ですね。正確な数字を交えてお答えしたいので、会議後に個別でフォローさせてください。)
「慎重で誠実なビジネスパーソン」として切り抜けることができます。
英語の質疑応答で一番やってはいけないのは、聞き取れなかったのに適当に「Yes」と答えて迷子になることです。
リスニング力だけに頼らず、「相手に言い直させる仕組み」を会話の中に組み込むこと。 これが、外資系20年で学んだ、スマートに生き残るための秘伝のハックです。ぜひ次のプレゼンで試してみてください!

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