外資系企業の会議やディスカッションは、とにかく「発言してナンボ」の世界。「何か言わなきゃ」と勇気を出して手を挙げたり、突然指名されて焦って話し始めたりすること、ありますよね。
そんな時、調子に乗って勢い任せに喋っていると……たまにやってくるのが「あれ?自分、今何について言おうとしてたんだっけ……?」という恐怖の瞬間。
英語で一生懸命説明をつなごうとしているうちに、思考のタスクがオーバーフローして自分がどこに向かっているのか見失ってしまう——これは自力で英語を勉強した人なら誰もが通る「外資系あるある」です。
チーム内の気心が知れた同僚なら、笑いながら「Where was I?(どこまで話したっけ?)」や「I lost my train of thought.(話の筋を見失っちゃった)」と言って無理やりまとめればOK。
でも、ちょっと距離のある他部門の人、上司、あるいはクライアントとの打ち合わせでは、もう少しスマートに、プロフェッショナルな印象を保ったまま着地させたいところですよね。
今回は、そんな「英語で会話中に迷子になった時」に使えるプロっぽい軌道修正フレーズと、今日から使える現場ハックをお届けします!
1. 「忘れた」と言わずに乗り切る!スマートな軌道修正フレーズ
ポイントは、「言いたいことを忘れた」と認めるのではなく、「より分かりやすく論点を整理しようとしている」という前向きな姿勢を見せることです。
① 「本題に戻す」フリをしてまとめに入る
脱線しかけた話を自らコントロールして着地点に導く、最も万能な表現です。
- “To bring it back to the main point…” (本題に話を戻しますと…)
- “In short, what this comes down to is…” (要するに、結論として言いたいのは…)
使い方イメージ: あれこれ背景を説明しすぎて着地点が見えなくなったら、一呼吸置いたあとに上記のフレーズを投入。「要するに一番伝えたいのはコレです」という顔で結論を言ってしまうテクニックです。
② 「言い直す」フリをして時間稼ぎ&再構築する
自分が迷子になったことを隠し、「相手のために噛み砕いて説明し直している」雰囲気を醸し出せます。
- “Let me rephrase that to be clear…” (分かりやすく言い直させてください)
- “To put it another way…” (別の言い方をすると…)
③ 思考の「間(ま)」を作るためのクッション言葉
沈黙(サイレンス)は焦りを生みます。堂々とフレーズを挟むことで、頭の中で結論を再構築する3秒を作りましょう。
- “Allow me to structure this a bit better.” (もう少し整理して話させてくださいね)
- “Let me double-check if I’m covering all the key points…” (重要なポイントを網羅できているか、確認させてください)
④ 相手にボールを投げて着地させる(最強の巻き込み型)
一通り話した後に、質問の形で相手にバトンタッチしてしまう方法です。
- “Does that address your point, or should I elaborate further?” (ご質問の意図に沿えていますでしょうか?それとももう少し掘り下げましょうか?)
このフレーズの凄さ: 相手が「うん、分かったよ」と言ってくれればそのまま乗り切れますし、「〇〇の部分をもう少し聞きたい」と言われたら、聞かれたことだけにピンポイントで答えれば良いので一気に難易度が下がります。
2. 明日から使える!会話で迷子にならないための実践 Hack
フレーズを覚えるだけでなく、日頃の話し方やちょっとした工夫で「迷子の発生率」を劇的に下げることができます。
Hack 1: PREP法(結論ファースト)を徹底する
日本語の感覚のまま「背景や理由」から話し始めると、英語の負荷も重なって途中で挫折しやすくなります。
- ✕「このデータの数値が下がっていて、最近の競合の動きも考えると……(あれ、何が言いたいんだっけ?)」
- ○ 「結論から言うと、このプロジェクトの期日を1週間延期すべきです(Point)。なぜなら〜(Reason)」
最初に結論(Point)さえ口に出してしまえば、途中で理由説明がしどろもどろになっても「結論は伝わっている」ので大火傷はしません。
Hack 2: 発言直前に「1単語だけ」メモる
発言する権利を得てから口を開くまでのコンマ数秒で、手元のノートやPCに「言いたいことのキーとなる単語」を1つだけ殴り書きします。
- 例:
Delay(延期)、Budget(予算)、Option B(B案)
途中で頭が真っ白になりそうになったら、その1単語に視線を落とすだけで、一瞬で自分の立ち位置を引き戻せます。
Hack 3: 詰まったら「要約(Summarizer)」役に回る
どうしても着地点が見えなくなったら、無理に新しい意見を言うのを諦め、ここまでの会議のまとめに切り替えましょう。
- “So, based on what everyone has said so far…” (ここまでに皆さんがおっしゃったことを踏まえると…)
直前に同僚が言っていた良い意見をまとめ直すだけでも、会議においては「議論を推進した」という立派な貢献になります。
おわりに:完璧な英語より「堂々としたリカバリー」
英語での会議中、頭が真っ白になるのはあなたの英語力が低いからでも、ビジネスパーソンとして失格だからでもありません。外国語で高度な思考をしている以上、脳のメモリ(認知負荷)がいっぱいになるのは当然のことです。
外資系で評価されるのは、「一度も詰まらずに喋る完璧な英語」ではなく、「詰まっても落ち着いて場をコントロールできるプロフェッショナルな振る舞い」です。
次にディスカッションで迷子になりそうになったら、焦らず一呼吸置いて、“To bring it back to the main point…” と言ってみてください。きっと周りも「お、しっかり論点を整理してくれるな」と頼もしく受け止めてくれるはずです!

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